13 代
名詞

ミリ語の名詞の深層にある考え。 −lo mo so−

ミリ語の名詞には曲用(名詞の活用)や性、加算・不加算という考えはない。
が、ミリ語の名詞は3つの種類に分類され、その種類によっていろいろと違いが出てくる。
で、その3つの分類なんですが
-人間とその他生物、その他動作や思想など(lo)
-人工物全般(人工の無生物)(mo)
-自然にあるもの(自然の無生物)(自然の産物)(so)
……とこのようにlo,mo,soという3つの分類にわけられる。
とりあえず、↑のよくわからない分類は置いといて。
この名詞のクラス分けによって、名詞が取る関係詞や助数詞が変化するので、注意が必要。

又、yebiのように二つの名詞クラスをまたにかける奴もいるのだ。
yebiは氷という意味なのですが、外で自然にできた氷なら自然クラス、製氷機でつくれば物体クラス。(まぁ実際厳密な区別はない。)

名詞の複数形

ミリ語の名詞は複数形があるがあまりつかわれない(日本語の"たち"と似ている)
複数ということを強調したい時にのみ使います

以下の規則で変化します
-大体の名詞は"語末の母音+m"で複数形になります。語末の母音が二連続するので二重母音字になります。
so「国」
soeem「国たち」「国々」
ちなみに複数形で語末の母音が同じものが2つ以上のときはmをつけるだけになる。
siipii「急行列車」
siipiim「急行列車たち」
-子音で終わる場合はimをつけます
musos「猫」
musosim「猫たち」
-loで終わる職業とか「〜する人」を表す言葉は語尾をeに変えます
kagatulo「魔法使い」
kagatule「魔法使いたち」
しかし数詞をつけた場合に3以上の数詞をつけると"母音+m"の活用になります
om kagatulo「一人の魔法使い」
es kagatule「二人の魔法使い」 ←loをleに変換させるときは、2つあるときか、複数であるのを示したいときか。
cos kagatuloom 「三人の魔法使い」
ただ,"母音+m"はあまり使われないのです。(cos kagatuloでも間違いではないです)


代名詞

ミリ語の代名詞は

 指示代名詞
 人称代名詞
 人称所有代名詞
 関係代名詞
 がある。
関係代名詞については関係詞で述べる。

指示代名詞

現場にあるものや文脈・記憶の中のものを指して用いる代名詞である。
これは名詞に対して前置して修飾する。(bo tolo 「ある日」)
指示代名詞はすべて三人称として扱われる。
不定不可視
単数boisaszia
複数bomismuasumziam
単数の複数形にふつうの名詞のルールを適用することもできる。(boom,isim)
不定は「ある〜」
近指示は「この〜,その〜」(見える or 記憶にはっきりしている。)
遠指示は「あの〜」(見える or 記憶にはっきりしている。)
不可示は「その〜,あの〜」(見えない or 記憶が曖昧である。)
 近指示・遠指示は時間の離れている程度も表す。例.あの時=as ho、その時 iz ho
 文脈の中に登場せず、両者がお互いによく知っているようなものや、両者ともによく認知できないものなどはzyaであらわされる。
そのようなことをazと表すと、「そんなこと何時言った?」とか「どこにあるの?」という感じになる。

人称代名詞

一人称男性一人称女性二人称三人称男性三人称女性
単数ni,u,oloni,nulo,fota,uakehu
複数nine,olenine,nule,fetane,uaekenehune
単数の複数形にふつうの名詞のルールを適用することもできる。(niim,taam)
一人称男性女性は話し手の性別で区別される。
一人称複数男性と複数女性についても、その集団の構成が男女どれだけかにかかわらず、話し手の性別に依存する。
三人称男性女性は代詞が指す人の性別で区別 当然だけども。
上の表において各枠の一番左のが基本的に使われる。
↓そうでない場合。
u,olo,oleは子供っぽい。成人男性はni,nimを使う
nulo,nuleは子供っぽく、第二次性徴より後には使われない。
fo,feは若い女性が使う。20代ぐらいまで。 ただし、その集団に男性がいる場合は使わない。
ua,uaeは親しい仲間内でしか使わない。

人称所有代名詞

所有代名詞は物+mi+人で「人の物」を表すが、人称所有代名詞というものもある。
これは名詞に対して後置して修飾する。形容詞として分類されることもあるが、語尾がiかiiでないので代名詞とされることが多い。
一人称二人称三人称男性三人称女性
単数fija,olum,nilo,fimotaja,uamokejahuja
複数ove,olem,nele,femotama,uemokemahuma
一人称は人称代名詞の要領で話しての性別に依存。
各枠の一番左のが基本的に使われる。
olum,olemは子供っぽい。男の子。成人男性はni,nimを使う
nilo,neleは子供っぽい。女の子。第二次性徴より後には使われない。
fimo,femoは若い女性が使う。20代ぐらいまで。
uamo,uemoは親しい仲間内でしか使わない。
人称、所有代名詞の敬体は、後ろにnoをつけるだけでできあがりである。あと、uとかuaには敬体がなかったりするのも気を付けて。
無いものは言えない。unoとかは言わない。

抽象代名詞

lo,mo,soのような代名詞のこと。
lo,mo,soは「人」「もの」「土地」などの普通の名詞でもある一方、文中にでてきたものを繰り返すときに使う代名詞のような働きもある。その場合、前にziを伴うことが多い。
haheliu amil ise. zi lo se luilae mi zien.
「アミルを知っていますか。彼女はジェンの妹です。」
lo,mo,soの他にも、ho「時間」po「商業にかかわる物や事」ko「険しい地形、山」(koはあまりつかわれない) などがある。
抽象代名詞の関係詞省略