14 代
代名詞

代名詞

ミリ語の代名詞は

 指示代名詞
 人称代名詞
 人称所有代名詞
 関係代名詞
 がある。
関係代名詞については関係詞で述べる。

指示代名詞

現場にあるものや文脈・記憶の中のものを指して用いる代名詞である。
これは名詞に対して前置して修飾する。(bo tolo 「ある日」)
指示代名詞はすべて三人称として扱われる。
不定不可視
単数boisaszia
複数bomismeasumziam
単数連体bomismaszia
複数連体bommismemasumziam
単数の複数形にふつうの名詞のルールを適用することもできる。(boom,isim)
不定は「ある〜」
近指示は「この〜,その〜」(見える or 記憶にはっきりしている。)
遠指示は「あの〜」(見える or 記憶にはっきりしている。)
不可示は「その〜,あの〜」(見えない or 記憶が曖昧である。)
 近指示・遠指示は時間の離れている程度も表す。例.あの時=as ho、その時 iz ho
 文脈の中に登場せず、両者がお互いによく知っているようなものや、両者ともによく認知できないものなどはzyaであらわされる。
そのようなことをazと表すと、「そんなこと何時言った?」とか「どこにあるの?」という感じになる。

人称代名詞

一人称男性一人称女性二人称三人称男性三人称女性
単数ni,u,oloni,nulo,fota,uakehu
複数nine,olenine,nule,fetane,uaekenehune
単数連体ni,mu,moloni,nulo,fota,muakehu
複数連体nine,molenine,nule,fetane,muaekenehune
単数の複数形にふつうの名詞のルールを適用することもできる。(niim,taam)
一人称男性女性は話し手の性別で区別される。
一人称複数男性と複数女性についても、その集団の構成が男女どれだけかにかかわらず、話し手の性別に依存する。
三人称男性女性は代詞が指す人の性別で区別 当然だけども。
上の表において各枠の一番左のが基本的に使われる。
↓そうでない場合。
u,olo,oleは子供っぽい。成人男性はni,nimを使う
nulo,nuleは子供っぽく、第二次性徴より後には使われない。
fo,feは若い女性が使う。20代ぐらいまで。 ただし、その集団に男性がいる場合は使わない。
ua,uaeは親しい仲間内でしか使わない。

人称所有代名詞

所有代名詞は物+mi+人で「人の物」を表すが、人称所有代名詞というものもある。
これは名詞に対して後置して修飾する。形容詞として分類されることもあるが、語尾がiかiiでないので代名詞とされることが多い。
一人称二人称三人称男性三人称女性
単数fija,olum,nilo,fimetaja,uamokejahuja
複数obe,olem,nele,femetama,uemekemahuma
一人称は人称代名詞の要領で話しての性別に依存。
各枠の一番左のが基本的に使われる。
olum,olemは子供っぽい。男の子。成人男性はni,nimを使う
nilo,neleは子供っぽい。女の子。第二次性徴より後には使われない。
fimo,femeは若い女性が使う。20代ぐらいまで。
uamo,uemeは親しい仲間内でしか使わない。
人称、所有代名詞の敬体は、後ろにnoをつけるだけでできあがりである。あと、uとかuaには敬体がなかったりするのも気を付けて。
無いものは言えない。unoとかは言わない。

抽象代名詞

lo,mo,soのような代名詞のこと。
lo,mo,soは「人」「もの」「土地」などの普通の名詞でもある一方、文中にでてきたものを繰り返すときに使う代名詞のような働きもある。その場合、前にziを伴うことが多い。
hahe amil iseno. zi lo se luilae mi zien.
「アミルを知っていますか。彼女はジェンの妹です。」
lo,mo,soの他にも、ho「時間」po「商業にかかわる物や事」ko「険しい地形、山」(koはあまりつかわれない) などがある。
抽象代名詞の関係詞省略